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    ウェスタン    
           
 ◆「青春の蹉跌」
 ◆仕掛人 藤枝梅安
 ◆ウェスタン
  「Once Upon a Time in the West」
1968年/イタリア・アメリカ
監督:セルジオ・レオーネ
脚本:セルジオ・レオーネ
   セルジオ・ドナティ
出演:チャールズ・ブロンソン
   クラウディア・カルディナーレ
   ヘンリー・フォンダ

  出演順

 ヨ〜ボ〜

 キーボー

 エンジェル

 ニャンボ〜

 ピョンピ
     

 
    この映画に最初に興味を持ったのは
ヘンリー・フォンダが
悪役を演っていること

 
   
それって大変なことなの?

 
   

いやあ、当時のヘンリー・フォンダや
ジョン・ウェインが
悪役を演るなんて考えられない
それもとびっきりの悪役だからね
子どもまで撃ち殺す

 
    最初、3人のガンマンが
駅舎に静かに入ってくる
不気味にね
セルジオ・レオーネはこの3人を
『続・夕陽のガンマン』の三人の主役
クリント・イーストウッド、
リー・ヴァン・クリーフ、
イーライ・ウォラックに
演らせたかったらしいが
イーストウッドが多忙であきらめた


 
   

セルジオ・レオーネは
マカロニウェスタンの
いわゆるドル箱3部作で有名になった
『荒野の用心棒』
『夕陽のガンマン』
『続・夕陽のガンマン』

 
   

「ウェスタン」は
マカロニウェスタンというより
正統な西部劇って感じ

   
   
そうそう、彼らは
『真昼の決闘』や『大砂塵』といった
西部劇の名作を鑑賞しながら、
『ウエスタン』の
プロットを練ったというからね

   
   

3人が静かに不気味に
駅で待っている
荒野の向こうに延びている線路から
けたたましい音を響かせて汽車が来る
停まる
荷物一つが投げ出されるが
誰も降りてこない
汽車が出て行く
汽車が過ぎた向こう側に
ハーモニカ(チャールズ・ブロンソン)が
ハーモニカを吹きながら立っている
「フランクは?」
「雇い主だ」
「俺の馬は?」
繋がれた3頭の馬を見て
首を振る兄貴分
「いや2頭余るな」とハーモニカ
瞬時の撃ち合い

   
   

画面が変わって
3人の子どもと父親の牧場
テーブルにクロスがかけられ
ごちそうを並べている娘
新しい母親を駅に迎えに行こうとする長男

   
   

いやあ、音楽がいいねえ
木立から飛び立つ鳥たち
何かを感じる父親
一発の銃声が娘を撃つ
娘のもとに駆け寄る父親を
背中から二発
最後に馬上の長男が撃ち殺される
家から出てきて茫然とする次男
木陰からヘンリー・フォンダと4人の男

   
    相対する次男と5人の男
「どうするフランク?」
汚くつばを吐き
「名前を聞かれた」といって
子どもを撃ち殺すヘンリー・フォンダ
この辺の悪役振りが
アメリカでは嫌われたみたいで
ヨーロッパや日本ではヒットしたが
アメリカでは思ったほどヒットしなかった

   
    その新しい母親が
クラウディア・カルディナーレ
駅には誰も迎えにきていない
そして最初の対面が死体の4人



   
   

クラウディア・カルディナーレは
いいですなあ
あの目の勝ち気さ
あの色気、ハイ

   
   

ハイ!
   
    西部のこれから街ができていくんだ
という雰囲気がいいですね
砂埃と馬、馬車、建ちかけの家

   
    一歩街を出ると砂漠
延びてゆく線路
西部劇ですね

   
    フランクがマクベイン一家を殺害したのは
マクベイン一家の土地を
奪い取ろうとする
鉄道王モートンの差し金だった


   
    鉄道王モートンが
線路を延ばしながら
新しい線路の一歩手前で汽車を止め
汽車の中で生活しているのがすごい
西海岸まで線路を延ばし
汽車で行くのが生涯の夢だなんて
アメリカっぽいですね

   
    事件の真相を探ろうとするシャイアン
そして何故か
フランクを付け狙う「ハーモニカ」は
美しい未亡人ジルと彼女の財産を
守るために協力しあう

   
    この映画のもう一つのポイントが
フランクとハーモニカの関係
もちろんハーモニカは知っているが
フランクには分からない
もっといえば思い出せない



   
    そのフランクの過去が
明かされるラストがいい

   
    教会跡の鐘に
首に回されたロープを繋がれている兄

   
   

その足の下には弟の肩

   
    つまり弟がささえられなくなったとき
兄が処刑される

   
    薄笑いを浮かべながら待っているフランク
なんとむごたらしい処刑の仕方

   
   

弟の気持ちを思って
お兄ちゃんが弟の肩を蹴るんですよね
   
   

倒れ込む弟
首つりとなる兄
その弟がハーモニカなんだ
そうそう
その処刑のカタチのときに
弟の口にフランクが
ハーモニカを噛ませるんだよね



   
    当代随一のヒーローだった
ヘンリー・フォンダが
よくこの役を引き受けたと思うよ

   
   

ユナイテッドは
チャールトン・ヘストンや
カーク・ダグラスたちが
出演する映画製作を打診したが
レオーネはその申し出を辞退した
しかしパラマウント映画が
ヘンリー・フォンダが出演する
映画製作のオファーを出した時
それを受け入れた
ヘンリー・フォンダは
レオーネの敬愛する俳優だったんだね

   
    昔見た時は
マクベイン一家を皆殺しにするシーンと
処刑シーンだけが強烈に残っていた
今回スカパーで見つけて
録画してみたんだけど
チャールズ・ブロンソンと
クラウディア・カルディナーレが
出ていたのは忘れていた
ヘンリー・フォンダが
汚い悪役をやった西部劇としか
覚えてなかった

   
   




チャールズ・ブロンソンが主役ですよ

   
    そうだね
でもねやはりヘンリー・フォンダなんだよ

   
    欲と欲が絡み合い
裏切り、裏切られ
汽車の中や廻りは死体の山
鉄道王モートンも死ぬ

   
   

すべてが終わったら
フランクの興味は
ハーモニカに向く

   
   

伸びていく線路
待っているハーモニカ
馬で来るフランク

   
   

なんだか巌流島のような決闘    
    近づいていくハーモニカ
思い出すハーモニカ
「兄貴に吹いてやれ」といわれて
口に挟まされたハーモニカ
思い出すハーモニカ

   
    銃声!
ふらふらと倒れていくフランク
「Who are you?」
見下ろすハーモニカ
見上げるフランクの口に
ハーモニカを口にくわえさせる
倒れながら
ハーモニカを口に食わせながら
倒れていった弟を思い出すフランク

   
    ラストシーンも
延びていく線路
働く工夫たち、去っていくハーモニカ



   
   

見所も多く
誰もがカッコいいんだよね
ハーモニカはもちろん
シャイアンもフランクもカッコいい
クラウディア・カルディナーレは
凛として気持ちいい

   
    彼女とフランクのベッドシーンは
いらないんじゃあない

   
   

そうそう    
    まあ、そういわないで
せっかくカルディナーレを
キャスティングしたんだから
入浴シーンとベッドシーンくらいはねえ
セルジオ・レオーネは
17年後に
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』
を制作します

   
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